初めての人向けオーダースーツ平均額と失敗しない選び方講座
「オーダースーツって結局いくら見ておけばいいのか」が分からないと、一歩目を踏み出しづらいですよね。
ネットで調べると3万円台から30万円超まで幅があり、しかもお店によって呼び方や仕立てのランクも違うので、初めての人ほど「自分はどの価格帯で選べば正解なのか」が曖昧になりがちです。
そこで本記事では、初めての方向けに一般的なオーダースーツの平均額の目安を出しつつ、予算別にどこまでこだわれるのか、逆に削っていいところはどこかを分かりやすく整理します。
単に価格表を並べるのではなく、体型補正や生地グレード、縫製方法など価格が変動する理由もあわせて説明するので、なぜその金額なのかが腑に落ちるはずです。
最後までお読みいただくと、あなたに合った現実的な予算帯が分かり、同じ10万円でも失敗する買い方と成功する買い方の違いが見えてきます。
既製品との比較も入れますので、オーダーにする決心をつけたい方にも役立つ内容です。
1.オーダースーツはいくらから作れるのか先に知っておこう
オーダースーツは、初めてでも7万~10万円前後を目安にしておくと安心です。
なぜかというと、この価格帯なら生地の選択肢と体型に合わせた補正がある程度そろい、見た目の格も既製品より一段上げやすいからです。
たとえば3万~5万円台の簡易的なオーダーもありますが、選べる生地が限られたり、細かなディテールが追加料金になることが多く、仕上がりとのギャップが出やすくなります。
この章では「最低いくらで考えればいいのか」「その金額でどこまでできるのか」を先に整理して、次の価格アップ要因を理解しやすくしていきます。
1-1. パターンオーダーの現実的なスタート価格
パターンオーダーの現実的なスタート価格は、5万~6万円前後を目安に考えておくと分かりやすくなります。
このあたりの価格帯になると、ビジネスで使いやすい無地・シャドーストライプなどが選びやすく、サイズ補正も一通り含まれていることが多いです。
既製品より肩や袖丈を体型に合わせられるので、着たときの収まりが良くなります。
ここを基準にして、生地を上のランクにしたり、裏地やボタンを好みに変えたりすると、トータルの予算も組みやすくなります。
1-2. 都市部と地方で変わる実勢相場の違い
都市部と地方では、同じパターンオーダーでも提示される価格帯が変わります。
家賃や人件費が高い都心部では、スタート価格が6万円台後半~7万円台になることが多く、百貨店内のショップや駅近のサロンではさらに上がることもあります。
一方で、地方都市や郊外の専門店では、国内縫製で3万円台後半から受けられるケースが少なくありません。
工房と店舗が近く、固定費を抑えられるぶん、お客様に還元しやすいからです。どの地域で仕立てるのかを意識すると、予算の組み方がぐっと立てやすくなります。
1-3. 初回オーダーで見ておきたい安心ゾーン
初めてのオーダーでは、無理をしすぎない価格帯を把握しておくと失敗しにくくなります。
目安としては、5万円~6万円前後を「安心して選びやすいゾーン」と考えるとよいでしょう。基本的な生地の選択肢がそろい、標準的な仕様も入りやすい範囲です。
この価格帯であれば、サイズ補正も一通り行え、仕事用として長く使える落ち着いた色柄も選びやすくなります。
二着目以降でディテールや高級生地に広げていくと、全体としてバランスの良いオーダー経験を積むことができます。
2.生地ブランドや縫製グレードでどれだけ上がるのか
オーダースーツの価格は、生地のブランドと縫製のグレードを上げるだけで1万~数万円は平気で動きます。
これは、使う素材そのものの原価が高くなるうえに、仕立ての手間や工程が増えることで職人の工賃も上がるからです。
例えば同じネイビーでも、ゼニアやドーメルなどのインポート生地を選ぶと発色や艶、ドレープ感が明らかに変わり、さらに毛芯仕立てやハンド仕上げを組み込むと胸元の立体感がぐっと出ます。
その分、ベース価格にプラスが乗る構造です。
ここでは「どこを良くするとどれくらい上がるのか」を見える化して、予算内での優先順位をつけやすくしていきます。
2-1. ゼニアなどインポート生地を選んだときの上がり幅
ゼニアやスキャバル、ドーメルといったインポート生地を選ぶと、同じパターンオーダーでも価格が一段上がります。
5万円台だったものが、インポートに切り替わると7万円台~8万円台に乗ることが多く、ブランドによっては10万円以上になることもあります。
これは、生地そのものの原価だけでなく、輸入コストやブランド管理の費用が上乗せされるからです。
仕立てのベースは同じでも、光沢・ドレープ感・着心地の柔らかさなど見た目の満足度が一気に高まるため、ワンランク上の印象を狙いたい場面で選ばれています。
2-2. 毛芯仕立てやハンド工程が価格に与える影響
毛芯仕立ては、胸元に毛芯を据えて立体的に成形するため、接着芯よりも手間と技術がかかります。
そのぶん価格も上がりやすく、同じ生地・同じデザインでも、接着仕様より5千円~1万5千円ほど高くなることがあります。
芯が身体になじむまでの表情が美しく、長く着ても崩れにくいのが特徴です。
さらに肩回りや襟付けにハンド工程が加わると、職人の時間が増えるため、そこからもう一段価格が上がります。
見えない部分の仕立てを良くすると着心地と耐久性に直結するので、長く着るつもりの一着では投資する価値のあるポイントになります。
2-3. どこまでこだわると見た目が一段上がるかの目安
見た目を一段上に引き上げる目安は、①生地の質感、②仕立ての立体感、③細部の統一感の三つを揃えたところにあります。
光沢と落ち感のある生地を選び、毛芯で胸にボリュームをつけると、正面から見たときの存在感がぐっと増します。
さらに本切羽やAMFステッチ、裏地やボタンの色味を上品に揃えると、近くで見ても手をかけた一着に見えます。
すべてを最高仕様にしなくても、この三点を押さえるだけで、ビジネスの場で周りとの差が分かる仕上がりになります。
3.追加料金が発生しやすいオプションとその対策
オーダーでは、オプションを足していくと想定より1万~2万円ほど高くなることがあるので、どれが追加料金になりやすいかを最初に知っておくと安心です。
理由は、本切羽や裏地変更、AMFステッチ、スペアパンツなど「仕上がりを良くする小さなこだわり」は基本価格に含まれず、後から積み上がる形になっているお店が多いからです。
例えば本切羽と裏地をキュプラに変えるだけでも数千円~数万円の差が出ることがありますし、夏冬で使い分けたいからとスペアパンツを付けると一気に合計が跳ね上がります。
この章では、よくある追加項目と無理に付けなくていいものを分けて紹介し、見積もりで「これは込みですか」と確認できるようにしていきます。
3-1. 本切羽・裏地変更など別料金になりやすい項目
パターンオーダーでは、基本価格に含まれないオプションがいくつかあります。
袖口を本切羽にする仕様は職人の工程が増えるため、3千円~5千円ほどの追加になることが多く、ビジネス用でも人気の高い項目です。
裏地をキュプラの柄物や光沢のあるものに変更する場合も別料金になりやすく、標準裏地との差額が発生します。
ボタンを水牛・ナットなど天然素材に変えると、ここでも小さな加算が出ます。
仕上がりの雰囲気を左右する部分なので、優先順位をつけて選ぶと予算を崩さずに好みを反映できます。
3-2. 初心者は後回しにしていいディテール
初めてのオーダーでは、すべてのディテールを盛り込む必要はありません。
チェンジポケットや袖口の色糸、ピックステッチの幅を細かく指定する内容は、着こなしの全体像が固まってからでも遅くない部分です。
まずは色・生地・シルエット・ボタン数といった外から見て分かる要素を整えることが大切です。
基本が決まると、自分に似合う雰囲気がつかめるようになり、次回のオーダーで細部の遊びを安心して追加できるようになります。
3-3. 見積もり時に込みかどうかを確認するポイント
見積もりを聞くときは、基本価格に含まれる内容と追加になる項目を最初に確認しておくことが大切です。
毛芯仕立てか接着か、袖口は本切羽にできるのか、裏地変更はどこまで無料か、といった点はお店ごとに違います。
採寸後にオプションを足していくと想定より1万~2万円上がることもあるため、仕上がりイメージを伝えたうえで「この仕様までで合計いくらになるか」を一度まとめて出してもらうと安心です。
ご予約はこちら➡ https://blu-suit.net/reserve.php
その他にも気になる点があったら以下から、お気軽にご相談ください。↓
4.予算別にできること・あきらめることのライン
オーダースーツは、あらかじめ「この予算ならここまで」と線を引いておくと、仕上がりの満足度がぐっと上がります。
なぜなら、限られた金額の中では生地・縫製・ディテールのすべてを最高にすることは難しく、どこにお金を寄せるかを決めておくと迷いなく選べるからです。
例えば7~9万円ならビジネス用として十分な生地に体型補正をしっかり入れるところを優先し、10~14万円なら裏地やボタンなどの見える部分までこだわり、15万円以上ならインポート生地やハンドの多い仕立てにも手が届きます。
この章では、価格帯ごとに「できること」と「今回はあきらめてもいいこと」を整理し、予算内でいちばん格上に見える選び方を紹介していきます。
4-1. 7万~9万円で押さえておきたい基本仕様
7万~9万円の予算帯になると、生地・仕立て・ディテールのバランスを整えやすくなります。
まずは光沢と耐久性のあるウール100%を選び、毛芯仕立てで胸の立体感を出しておくと、価格に見合う見映えになります。ビジネスで着ることを想定し、濃紺やチャコールなど落ち着いた色にしておくと着回しが利きます。
この価格なら、本切羽・キュプラ裏地・水牛ボタンといった上質感の出る仕様も一通り組み込めます。
過度に装飾を増やすより、着心地と見た目を底上げする要素を優先すると、長く使っても古く見えない一着になります。
4-2. 10万~14万円で差をつけるための投資ポイント
10万~14万円になると、見た瞬間のクラス感をどう出すかがポイントになります。
ゼニアなど上級ラインのインポート生地に上げ、毛芯仕立ての中でも肩や襟周りに手仕事を入れてもらうと、胸元のふくらみや袖の落ち方がきれいに出ます。
さらに裏地を上質なキュプラに統一し、ボタンを水牛や本ナットに揃えると、着用時の所作まで品よく見えます。
ここまで整えておくと、商談や式典など写真に残る場面でも説得力のある一着として使いやすくなります。
4-3. 15万円以上で初めて選べるハイグレード要素
15万円を超えると、より上質なコレクション生地や限定バンチに手が届きます。
芯地や肩周りまで丁寧に作り込まれるため、身体へのなじみ方や立体感が一段と自然になります。
ボタンホールを手かがりにしたり、裏地や副資材を高級グレードで統一したりと、細部まで好みを反映できるのもこの価格帯の魅力です。
長期で使う一張羅や、人前に立つ職業の方の“顔になる一着”として選ばれています。
5.初心者が失敗しないお店選びと見積もりチェック
オーダースーツで失敗しない一番の近道は、最初に「説明が明確で見積もりが分かりやすいお店」を選ぶことです。
理由は、同じ価格でも基本に含まれる内容や再調整の可否が店ごとに違い、そこが不透明だとあとから料金が増えたり、サイズの手直しができなかったりするからです。
例えば「本切羽は別料金ですか」「裏地変更はどこまで無料ですか」「納期は何日ですか」「サイズ調整はいつまで対応できますか」を最初に聞いてみると、対応に差が出ますし、丁寧なテーラーほど先に説明してくれます。
この章では、初めてでも見抜けるお店選びのチェックポイントと、見積もりで確認すべき項目を整理して、安心して注文できる流れをつくっていきます。
5-1. 最初に確認したい料金に含まれる標準仕様
オーダーの説明を受けるときは、まず基本料金でどこまで含まれているかを把握しておくと安心です。
国産ウールの生地、上下スーツの型紙補正、裏地・ボタンの標準品、腰ポケットと袖ボタンの一般的な仕様などが最初から入っているお店が多くなります。
この標準仕様を知っておくと、追加料金が発生する場面が分かりやすくなります。
胸の芯地を変えるときや、本切羽・裏地変更・パンツの持ち出し延長などを希望すると上乗せが出ることが多いので、最初の見積もりでまとめて確認しておくと予算を組みやすくなります。
5-2. 納期・再調整・保証の説明で分かるお店の力量
納期や再調整のルールを丁寧に説明してくれるかどうかで、そのお店がオーダーに慣れているかが見えてきます。
発注から仕上がりまでのおおよその日数、繁忙期に延びる場合の対応、受け取り後に気になる点があったときの再縫製や微調整の範囲を最初に話してくれるところは信頼しやすくなります。
なかには季節や生地の種類で納期が変わることもあり、保証期間を設けているお店もあります。
こうした説明が明快だと、購入後にサイズが合わなかった場合でも落ち着いて相談でき、結果として満足度の高い一着になりやすくなります。
5-3. 初回相談で聞いておくと安心な質問リスト
初めてのお店では、どの価格帯が中心なのか、標準仕様でできることと追加料金になる内容は何かを最初に聞いておくと安心です。
納期の目安と、急ぎを希望する場合に対応できるかどうかも確認しておくと、受け取りの計画が立てやすくなります。
仕上がり後にサイズの気になる箇所が出た場合の直しの可否、費用の有無、相談できる期間を聞いておくと、体型が読みにくい方でも不安が少なくなります。
どのシーンで着るのが良いか、色柄の選び方をアドバイスしてもらえるかも一言聞いておくと、自分に合った提案を引き出しやすくなります。
ご予約はこちら➡ https://blu-suit.net/reserve.php
その他にも気になる点があったら以下から、お気軽にご相談ください。↓
まとめ
オーダースーツは「どれくらいが普通の価格なのか」が分かりにくく、そこが初めての方の一番の不安になります。
都市部と地方で相場が違い、都心のサロンや百貨店では6万円台後半~7万円台、地方や郊外の専門店では5万円台前後からといった差が出やすいです。
まずは5万~6万円前後を安心ゾーンとし、そこを基準に生地や仕様を上げていくと考えると、予算がブレません。
インポート生地にすると同じ仕立てでも7万円台~8万円台に上がり、毛芯仕立てや本切羽・裏地変更などのオプションを足すと、さらに1万~2万円ほど加算されます。どの項目が基本料金に含まれているか、納期や再調整があるかを最初に確認しておくと、後から「想像より高くなった」という事態を防げます。
7万~9万円なら見た目と耐久性をバランスよく整えられ、10万円以上になると生地・仕立て・細部までこだわった一着が狙えます。初回相談では、価格帯・オプション・納期・直しの可否を一度に聞くことが、失敗しないオーダーの近道です。


